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4-1土木工学 (軟弱地盤対策)

 

4-1土木工学 (軟弱地盤対策)の覚え方についての過去問題出題ポイント

4-1土木工学 (軟弱地盤対策) の 基本 解説動画はこちら

 

 

軟弱地盤対策は、まず「基本イメージ4つ」で覚えよう

ここで紹介する4つは、軟弱地盤対策を正式に4種類だけに分類するという意味ではありません。

実際の軟弱地盤対策には、圧密を促進する工法、締固める工法、地盤を固結する工法、構造物を利用する工法など、さまざまな方法があります。公的な技術資料でも、表層処理、置換、押え盛土、載荷重、バーチカルドレーン、締固め、固結など複数の原理・工法に整理されています。

ただし、最初から全部覚えるのは大変です。

そこでまず、次の4つのイメージから覚えてみましょう。

覚え方の基本イメージ 何をするのか
① 表層処理 軟弱地盤の表面付近に何かを施す
② 置き換え 軟弱な土を取り除いて、良質な材料などに置き換える
③ 盛土で押さえ 盛土などを利用して地盤を押さえ、安定させる
④ 盛土中補強 盛土や地盤の中に補強材などを入れて補強する
その他 圧密促進・締固め・固結・構造物による対策など

つまり、最初は、

表面を処理する

取り除いて置き換える

盛土で押さえる

中に何かを入れて補強する

このくらいのイメージで構いません。


① 表層処理|軟弱地盤の表面を何とかする

「表層処理」という名前を見たら、

「軟弱地盤の表面付近に何かをするんだな」

と考えましょう。

例えば、

敷設材工法
表層混合処理工法
表層排水工法
サンドマット工法

などがあります。表層処理工法には表層排水、サンドマット、敷設材などが含まれる整理も公的資料で示されています。

表層混合処理工法なら

軟弱地盤の表面付近の土に、セメント系や石灰系などの材料を混ぜます。

すると、

軟らかい土
+ セメント・石灰など
↓
土が固まる
↓
表層の地盤が強くなる

というイメージになります。

工法名そのものが、何をするのか教えてくれています。


② 置き換え|弱い土なら取り除いてしまう

「置換工法」と聞いたら、そのままです。

「弱い地盤を取り除いて、良い材料に置き換える」

と考えます。

代表的なものとして、

掘削置換工法
強制置換工法

などがあります。

国土交通省の資料でも、置換工法は軟弱土を良質材に置き換える工法として整理されています。

イメージとしては、

弱い土
↓
取り除く
↓
良質な土や材料を入れる
↓
地盤を安定させる

これで十分です。


③ 盛土で押さえ|すべろうとする地盤を押さえる

軟弱地盤では、盛土をすると土が横方向へすべろうとすることがあります。

そこで、盛土の法尻付近などにさらに盛土を設け、すべろうとする地盤を押さえる方法があります。

代表例が、

押え盛土工法

です。

国土交通省では、押え盛土工法を盛土端部の安定確保や側方地盤の変形軽減を目的とする工法として整理しています。

覚え方は簡単です。

すべろうとする
↓
盛土で押さえる
↓
すべりにくくなる

です。


④ 盛土中補強|中に何かを入れて強くする

「盛土補強」と聞いたら、

「盛土の中に何かを入れて強くするんだな」

と考えます。

例えば、

盛土補強工法
ジオテキスタイルを利用する工法

などです。

補強材を入れることで盛土を補強し、変形やすべりに対する安定性を高めます。

イメージは、

盛土だけでは弱い
↓
中に補強材を入れる
↓
盛土が強くなる
↓
すべりにくくなる

です。


この4つ以外にも、軟弱地盤対策にはいろいろある

最初は4つのイメージで軟弱地盤対策というものをつかみ、そのあと過去問題に出てきた工法を少しずつ増やしていく。

この勉強方法で構いません。


工法名だけでなく「どんな効果があるのか」が試験では重要

軟弱地盤対策では、

「この工法は何をするのか?」

だけではなく、

「その工法によって地盤にどんな効果が生じるのか?」

というところも試験で出てきます。

公的な技術資料でも、軟弱地盤対策工法の効果として、圧密沈下の促進、全沈下量の低減、強度増加、すべり抵抗の増加、液状化防止などが整理されています。

そこで、次の5つは意味をイメージできるようにしておきましょう。


圧密沈下の促進

これは、

「どうせ沈む地盤なら、工事前に早く沈ませてしまおう」

という考え方です。

例えば

軟弱地盤の上に、あらかじめ重い盛土を載せるとします。

重い盛土によって軟弱地盤が押されると、地盤中の水が少しずつ抜けて圧密が進みます。

つまり、

重いものを先に載せる
↓
地盤を押す
↓
水が抜ける
↓
圧密沈下が早く進む
↓
供用開始後に残る沈下を少なくする

ということです。

これが**プレローディング工法(載荷重工法)**などの考え方です。

国土交通省も載荷重工法について、圧密沈下を促進して残留沈下を軽減することを目的とする工法としています。

覚え方

「後で沈むなら、先に沈ませる!」


全沈下量の減少

これは圧密沈下の促進とは少し違います。

こちらは、

「そもそも地盤にかける荷重を小さくして、沈む量そのものを減らそう」

という考え方です。

例えば

普通の土を大量に盛れば、その重量が軟弱地盤にかかります。

そこで、盛土材として発泡スチロールなどの軽量材料を使用します。

すると、

普通の重い盛土
↓
地盤への荷重が大きい
↓
沈下しやすい

ところを、

軽量材料を使用
↓
地盤への荷重が小さくなる
↓
沈下量を小さくできる

という考え方になります。

公的資料でも軽量盛土工法は、全沈下量の減少などを主な効果とする工法として整理されています。

覚え方

「重いから沈む。それなら軽くする!」


液状化の防止

液状化は、ゆるい砂地盤などで地震が起きたときに問題となります。

そこで、

「ゆるゆるの砂なら、ギュッと締めてしまおう」

と考えます。

例えば

サンドコンパクションパイル工法では、地盤中に締め固めた砂杭を形成し、その施工によって周辺地盤も締め固めます。液状化対策として「密度増大」を利用する工法として整理されています。

イメージは、

ゆるい砂
↓
締め固める
↓
砂地盤が密になる
↓
液状化しにくくなる

です。

振動によって砂地盤を締め固める工法についても、液状化防止効果が示されています。

覚え方

「ゆるゆるの砂をギュッ!」


地盤強度増加の促進

これは、その名のとおり、

「弱い地盤を強くする」

ことです。

例えば

軟弱な土にセメントや石灰などを混ぜる。

すると土が固まり、地盤の強度が上がります。

イメージは、

軟らかい土
+ セメント・石灰など
↓
固まる
↓
地盤が強くなる

です。

また、バーチカルドレーン工法のように圧密を促進し、その結果として地盤の強度増加を図る工法もあります。国土交通省も、バーチカルドレーン工法の目的として圧密沈下の促進と地盤の強度増加を挙げています。

覚え方

「弱いなら、強くする!」


すべり抵抗の増加

軟弱地盤や盛土は、条件によって横方向へすべろうとします。

そこで、

「すべろうとするなら、押さえる・補強する」

という考え方をします。

例えば

盛土の法尻付近に押え盛土を設けます。

すると、土が横方向へすべろうとする力に対して抵抗することができます。

イメージは、

土がすべろうとする
↓
盛土で押さえる
↓
すべりに対する抵抗が大きくなる
↓
地盤が安定する

です。

押え盛土や盛土補強などは、すべりに対する安定性を高める方向の対策として理解すると覚えやすいです。

覚え方

「すべるなら、押さえる!」


ここは大事!「1つの工法=1つの効果」とは限らない

試験勉強では、ここにも注意しましょう。

軟弱地盤対策工法は、

1つの工法に1つだけ効果があるとは限りません。

例えばサンドコンパクションパイル工法は、資料上、

全沈下量の減少
すべり抵抗の増加
液状化の防止

など複数の効果を持つものとして整理されています。

そのため、

「この工法=この効果だけ」

と完全な一対一で丸暗記するのではなく、

なぜその工法を行うと、その効果が出るのか

を考えることが大切です。


工法と効果はこんな感じでつなげて考えよう

やっていること イメージできる効果
重いものを先に載せる 圧密沈下を促進して、後に残る沈下を少なくする
軽い材料を使う 地盤への荷重を減らし、全沈下量を減少させる
ゆるい砂を締め固める 液状化しにくくする
セメント・石灰などで固める 地盤強度を増加させる
盛土で押さえる・補強する すべり抵抗を増加させる
地盤中の水を排出する 圧密沈下を促進する

このように、

「何をしているのか?」

から効果を考えると、かなり覚えやすくなります。


サンドドレーン工法なら名前から考えてみよう

例えば過去問題に、

サンドドレーン工法

が出てきたとします。

「サンド」は砂。

「ドレーン」は、水などを排出するためのものです。

ここから、

サンドドレーン
↓
砂の排水経路をつくる
↓
地盤中の水を抜きやすくする
↓
圧密を早める
↓
圧密沈下を促進する

と考えることができます。

実際にサンドドレーンなどのバーチカルドレーン工法は、圧密沈下の促進を目的とする工法として整理されています。

これが、

「名は体を表す」

という覚え方です。


過去問題を解きながら少しずつ覚えよう

軟弱地盤対策は、とにかく工法の種類が多い分野です。

ですから、

最初からテキストを全部暗記しようとしなくて構いません。

まず、

① 工法名を見る

↓

② 名前から、何をする工法なのか考える

↓

③ 地盤にどんな効果がありそうか考える

↓

④ 過去問題の解説やテキストで確認する

この繰り返しで覚えていきましょう。

間違えた問題があったら、

「この工法は何をしているのか?」

まで戻って考えればよいのです。


軟弱地盤対策の勉強ポイントまとめ

軟弱地盤対策は、工法名を何十個も意味も分からず丸暗記するより、

名前から工法の内容をイメージする

↓

何をするのか考える

↓

その結果、地盤にどんな効果が出るのか考える

という順番で勉強した方が理解しやすくなります。

まずは、

表層処理
置き換え
盛土で押さえ
盛土中補強

という4つの基本イメージから入りましょう。

そして、

圧密促進
荷重軽減
排水
締固め
固結
構造物による対策

など、過去問題に出てきた工法を後から少しずつ追加していけば十分です。

最後にこれだけ覚えよう

重いものを先に載せる → 先に沈ませる

軽いものを使う → 沈む量を減らす

砂を締める → 液状化を防ぐ

セメントなどで固める → 地盤を強くする

押さえる・補強する → すべりにくくする

そして、

工法名 → 内容 → 効果

この3つを過去問題を使ってつなげて覚えていきましょう。

これが、軟弱地盤対策を効率よく覚えるコツです。

⚠️ ここは要注意!試験で覚えておきたいポイント

赤字は要注意場所

工法  軟弱地盤工法の名称 工法の大体の内容・効果を記入
表層処理 敷設材工法
表層混合処理
表層排水
サンドマット
 軟弱地盤の表層に処理を施す工法

表層混合処理工法は、軟弱地盤の表層部分の

土とセメント系や石灰系などの

添加材を撹拌混合する工法である。

置き換え 掘削設置工法
強制置換工法
軟弱地盤を置き換える
盛土で押え 押え盛土工法
緩傾斜工法
盛土して押さえ
盛土の中を補強 盛土補強工法 軟弱地盤の中に何か入れる
軽い土で荷重軽減 軽量盛土工法 軽量盛土工法には、盛土材として

発泡スチロール、気泡混合軽量土、

発泡ビーズなどが使用される

時間かけて盛土 漸増載荷工法
段階載荷工法
地下水低下工法
あらかじめ荷重し沈下促進 盛土荷重載荷工法

(プレローディング工法)

大気圧積工法

あらかじめ 荷重し軟弱地盤を

沈下促進する方法

穴あけ砂入れ水抜き沈下促進 サンドドレーン工法
カードボードドレーン工法
サンドドレーン工法は地盤の中に砂柱などの

管を作り水を排出する方法で

圧密沈下促進作用がある

ドレーンとは液体を排出するための管という意味

 

サンドコンパクションパイル工法 サンドコンパクションパイル工法 地盤にケーシングパイプによって砂の杭を打ち込み、

振動させることで、よく締まった砂の杭と軟弱な枯土層を

一定の割合で強制的に置き換えて、地盤の強さを増加させる

コンパクションとは硬さの尺度という意味

振動締固め工法 バイブロフローテーション工法
ロッドコンパクション工法
重錘落下締固め工法
バイブロフローテーション

ゆるい砂地盤中に棒状の振動機

(ジェット付き振動体(バイブロフロット))を

水の噴射と振動によって貫入し、水締めと振動により

砂地盤を締固め、砂またレキを投入し砂杭を

形成し地盤を改良する

地盤固結 深層混合処理工法
石灰パイル工法
薬液注入工法
凍結工法
石灰などで地盤を固めてしまう

凍結工法は沈下対策に有効で地震時の液状化 防止

に対して適切でない

構造物による工法 矢板工法
杭工法
カルバート工法

 

振動棒工法は、棒状の振動体に振動を与えながら地盤中に貫入し、締固めを行う工法である。

バイブロフローテーション参考

 

例題過去問題

No. 11 軟弱地盤対策工に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

1 バイブロフローテーション工法は、セメントまたは石灰などの安定材と原地盤の土とを混合して地盤を改良する工法である。

2 軽量盛土工法には、盛土材として発泡スチロール、気泡混合軽量土、発泡ビーズなどが使用される。

3 表層混合処理工法は、軟弱地盤の表層部分の土とセメント系や石灰系などの添加材を撹拌混合する工法である。

4 振動棒工法は、棒状の振動体に振動を与えながら地盤中に貫入し、締固めを行う工法である。

 

答え
1

解説&覚え方

1 適切でない バイブロフローテーション工法

2 正しい 軽量盛土工法

3 正しい 表層混合処理工法

4 正しい 振動棒工法